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八ヶ岳 旭岳東稜 07/3/16夜~3/18

2011/09/08 3:39 に suginami rouzan が投稿

 川堀、小野(記)

317日 美し森駐車場~出合小屋~旭岳東稜~五段の宮基部

3月に入り、冬に戻ったように急に寒くなった。12日から谷川岳天神平スキー場のライブカメラを毎日眺めてきたが、晴れた日は少ない。11日からの雪が1mほどになっているだろう。18日も悪天が予想されたため、一ノ倉尾根は諦め、八ヶ岳に転進することにした。

17日朝、美し森の駐車場に張ったテント内部で、温度計は-3.3℃を指していた。寒いが、一ノ倉へ向かうのに比べたら、気持ちはとても楽である。雪は少なめ。ガイドブックには少雪なら林道へ車が入れると記されていたが、駐車場のすぐ上に立派なゲートがあって、一般車は進入できなかった。

 出合小屋まで若干の上り坂を約2時間。よい天気だが、休んでいると寒くなってくる。その後、天狗尾根へ向かうトレースを見送り、左の谷を進む。取付は上ノ権現沢へ50mほど入ったルンゼにとった。急登。所々モナカ雪になっていて苦しい。尾根に出ると快適な雪、岩、木、土、氷のミックスクライミング。少し緊張するが楽しい。

 その後しばらくは普通の歩き。途中1ピッチの懸垂下降を交えながら、最後は急な雪壁に取り付く。傾斜50度くらいはあるが、先行パーティーのトレースがあるので、さほど問題ない。右へ曲がって、五段宮の基部に着いた。先行パーティーは更に先へ、五段の宮の直登ルートを進んでいる。ここから上にはテント場がないから、今日中に稜線まで抜け、下山してしまうつもりなのだろう。

 五段の宮基部には二人用のテントにピッタリのスペースがある。整地していたら木の根が出てきた。やはり雪が少ない。しばらくして、川堀さんが「死にそうだった~」と言いながら上がって来たが、そんな場所があっただろうか。

 設営して食事。今回は共同コッヘルを省略して、α米とスープだけの食事。川堀さん持参のあたりめが旨かった。

 

318日 五段の宮~旭岳山頂~ツルネ東稜~出合小屋~美し森駐車場

 テント内部の温度計は表示が消えていて、-10℃以下であることを示していた。朝が待ち遠しく、朝が来た夢を二度見た。

 五段の宮。宮ちゃんがボルダーで五段を登ったら、きっと、こう呼ばれるに違いない。その名の通り、小さな五つの壁が連続してたちはだかっている。岩稜を直登しようか、左へ巻こうか、昨夜からさんざん悩んだが、ルートファインディングの実践のためという理由で、トレースのない巻き道を行くことにした。もちろん、巻き道の方が簡単そうだということもある。

 左にトラバースした後、木の根をつかんで強引に登る。ここが第一の核心だった。軽量化したつもりだったが、背中の荷が重い。凍った土の斜面にアイゼンはよく効くが、ピッケルは岩を叩いたりして、何度か振らないときまらない。効いていても体重の多くを預けるのは気持ちが悪いが、おそらく、自分が思っているよりは効いているのだろう。あまり怖がってもいけない。途中丸太を越える部分、そして後半、抜けそうな石楠花をつかんで左のルンゼにトラバースするあたりが第二、第三の核心。ダブルアックスを交えながら2ピッチで抜ける。後で聞いた話だが、雪が少ない時は、巻き道ではなく岩稜を直登した方が簡単らしい。

 リッジ上の3ピッチ目は川堀さんのリード。その後しばらくコンテで進む。雪が少ないせいか、キノコ雪も小さなものしかない。山頂手前でスタカットをさらに1ピッチ。リッジへ上がる右へ回りこむ部分がバランスを要し、高度感もあって怖かったが、全体的にはさきほどの五段の宮の巻き道に比べれば容易だった。ほどなく山頂。

 五段の宮の登り始めから山頂まで2時間半。なかなかいいペースだった。主稜線上をツルネまで北上して、東稜を下る。登ってきた旭岳東稜が青空に映え、格好いい。後続パーティーが続々と登っている。順番待ちもあるだろう。昨日、目いっぱい上がっておいてよかった。

 下り道、天狗尾根を登ったおじさんにあった。単独だという。小さなシュラフにツェルトビバークだったそうで、「筋肉が硬直するほど寒かった」と話していた。


 夕方から飲み会たどいう川堀さん。温泉を省略して中央道を東京へ。渋滞も少なく、結構早くに着いたが、飲み会は前日終わっていたらしい。
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