中弛みなく次々現れる滝は遠目から見ればなかなか迫力があるが、近づけばホールド/スタンス共に豊富で岩質も比較的しっかりしており、すべてが直登できる。雲一つないドピーカンの下、エメラルドグリーンの釜を辿り、膝程度の笹の草原帯を詰め上げればすぐそこに肩の小屋。 今回は積極的にロープを使用した事や、5人パーティという事もあり当初からヘッデン山行が予想されたが、その通りしっかり15時間山行であった。 木下さんは二回目の沢にしてはハードだったかもしれないけど、楽しんでもらえただろうか。 日程:2013/9/21 前夜発日帰り メンバー:猪股(L記)、佐野、西川、町、木下 ●9/20 アプローチ 急遽、町さん参加で5人となる。 22:00練馬高野台集合〜00:00水上道の駅(泊) ●9/21 遡行 5時起床、谷川温泉駐車場の場所が分からず、ホワイトバレースキー場に突っ込むなど、しょっぱなから車で迷う。 天一美術館向かいの富士浅間神社の駐車場に駐車し、ペンション「セルバン」脇の登山道から出発。(指標有り) 二股までの林道は枝沢からの土砂や浸食で結構荒れていた。枝沢の通過や本谷の河原歩きで足下が濡れるので、出発から沢靴が良い。 約1時間でいわお新道の分岐。さらに直進して中ゴー尾根取り付きの指標を超えたら二股。 ▲いわお新道分岐 ▲右の沢(ヒツゴー沢)に入って5分程で前方に滝が見える。 ▲F1 さらに進むとF1が姿を現す。これは右壁をなんて事無く超え、すぐにF2。これは水流左のコーナーを登る・・・・ハズであったが、何とその頭上に大きなスズメバチの巣が!ラインはそのコーナーの他に、左の乾いた岩が登れそうだが、巣はその分岐部分にぶら下がっており、どちらにも行けない。周囲の怪しい動きを察知したのか、偵察バチが次々に出てくる。まだ敵視されていなかった様なので、スゴスゴと後ずさる。 ▲F2。倒木の先端。岩の張出し部分に・・・ ▲蜂の巣 周囲を見渡し、右の枝沢が流れるヌルヌルの壁をロープ出してシャワーで登り、灌木帯をトラバースしてF2落口へ。この出だしで40分も消費した。 ▲ヌル壁シャワー その後は特にトラブル無く、日に照らされる白い岩と美しい水流を楽しむ。 冒頭でも述べたが、滝の落差の割にホールド・スタンスが豊富で、その上しっかりとした岩質で実に快適。ただ、10m〜20mと落差はそれなりにあるので、初級者・初心者がいる場合にはロープを出した方が無難。 ▲2段20m滝 ▲2段20m滝上部 ▲20mくの字滝 ▲積極的に水に・・・入りたがらない。 ▲釜が美しいナメ滝 ▲10mトイ状 ▲第二ゴルジュを抜けて小休止 ▲20mトイ状 下段 ▲20mトイ状 上段 ▲15m滝 最後の10m滝は右壁を登る。落ち口にハーケン2本打って確保。(効き方向のリスが結構ある) ▲ラスト10m滝 これをすぎると徐々に源頭の様相となる。次第に水は枯れ、視界が開けて草原やスラブを登る。沢筋が判然としなくなったら右上気味に笹の草原帯を登れば、右手に肩の小屋を眺める登山道に突き上げる。天気は変化せず、穏やかで最高の稜線だった。15:30。 ▲穏やかな風が気持ちいい。 ▲稜線 ▲おつかれさまでした。 小休止の後、小屋を経由して天神尾根を下りるが、疲労と退屈で半分白目だ。避難小屋から、いわお新道へ。いわお新道の分岐直後は避難小屋利用者のキジ場と化していてかなり不快。 ▲避難小屋 いわお新道分岐 その後は特に悪い箇所は無いが急な斜面をひたすら下る。18:10谷川いわお新道分岐着。 ここで小休止中、2人のハイカーを見送る。しかし、その後こちらが出発してからしばらくして、かなり後ろの方でヘッデンがチカチカ光っていた。はて追い抜いた覚えもないけれど・・・と、しばらく気にしないで進んだが、その内に不安が頭をもたげてきたので、30分もらって引き返したら先ほどと同じ場所でゆらゆら光っている。聞けば谷川温泉への林道を見失ったとの事。一緒に下山する。 登山口近くで、出動した警察の山岳警備隊に合流、後をお任せする。 そんなこんなで21:30駐車場着。 荷を整理してたらヒルが足回りに付着していて、みんなで踊った。町さん3匹、猪股2匹だった。負けた。 ▲登山口着 21:30 見つけられる範囲でヒルを落として出発。 猪股は翌日一ノ倉入りするので、指導センターまで送ってもらう。22:30。 以上夜行日帰りではあったが、天気に恵まれ時間いっぱい、存分に遊べた山行であった。 5:00起床〜6:10神社駐車場〜6:20登山道入り口〜7:25谷川いわお新道分岐〜7:30二股〜(ヒツゴー沢入渓)〜15:30稜線着〜(肩の小屋経由天神尾根)〜16:50避難小屋〜(いわお新道)〜18:10谷川いわお新道分岐着〜21:30登山道入り口。 |
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