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八ヶ岳 小同心クラック

2012/03/21 7:40 に Taro Inomata が投稿   [ 2012/03/21 7:50 に更新しました ]
▽日程
 2/4,5

▽メンバー
猪俣(L)、スズキ(記)、マタローさん(アルムクラブ)

  “アイゼンを付けて岩を登る”自分の姿を、半年前に想像していただろうか。いやそれどころか、そんな無謀で、なんだかとても大変そうなクライミングがあることさえ知らなかった。それがどういうわけか、この冬4本目の八ヶ岳バリエーションである。オールフォローで引っ張り上げてもらった中山尾根。「つるべで行けるところに!」と一緒に行ってもらった赤岳主稜&阿弥陀北稜。そして今回の小同心クラックは、“つるべ&そのルートに行ったことがないメンバーで”がテーマ。自力で行ったらどうなるか?の結果は、まさに珍道中だった。


  2/3(金)前夜発
  21時新宿発のあずさ。20分前に西口集合のはずが、発車ぎりぎりの車内で全員の顔が揃う。メンバーは、カワイイ新人のためならば!と(言ってない?)参加してくれた心優しき先輩の太郎くん。そしてT壁でいつもお世話になっているマタローさん。アルムクラブの若手の方で、バリバリのクライマーさんである。そんな心強いふたりが一緒とあらば、何も心配することはない…はずが、新人スズキは不安に駆られていた。“リード出来るかな?”“リード出来るかな?”“リード出来るかなあぁ?”…。もうあずさの中なのだ。行ってみるしかしょうがない。今夜は茅野の駅でステビ。駅前で一杯してから構内で寝入る。


  2/4(土)アプローチ&アイス
  5時起床。タクシーで美濃戸口へ。なんとも申し訳ないことに、共同装備の分担を女子扱いしてもらう。鉱泉までの道は前回よりも雪深い。あまりに寒いのでその日は一日、鉱泉のアイスキャンディーで遊ぶことに。それから早めに切り上げて、PSPでアイスや平山ユージの動画を見たりと超現代的なテント生活を送った。


  2/5(日)アタック&帰路
  朝4時起床。5時40分発。風はなく、寒さで震えることもない。歩き始めてしばらくすると、あるはずのものがないことを知る。アイゼンやアックスを忘れたわけでなく、メジャーなはずの大同心稜の踏み跡がないのだ。マタローさんが腰までのラッセルで大同心稜まで上がり、かすかな踏み跡へ繋いでくれる。続いて太郎くんが大同心基部までラッセル。その後を歩いているだけのはずが、どんどん自分は離される。8時、なんとか大同心の基部までたどり着く。そこからはトラバースで小同心クラックの取りつきへ。しかしいくら探しても、取りつきらしいピンは見つからず。マタローさんの的確なアドバイスでさらに進むとネットで見たような風景が!9時、絶好の天気のもと、いよいよ小同心クラックの登攀開始だ。
  1P目は太郎くんリード。出だしは支点は少ないがホールドが豊富なフェイス。問題なく上がり、すいすいとチムニーへ消えていく。テンションもコンディションも上がり、そのまま次のピッチもリードしたくなったとのこと。危うく、リードを譲るところだった。
  2P目スズキリード。自分の股下に鉱泉が見えてしまう、というホラーな話を聞いていたチムニー登り。とにかく岩角で支点をとりまくり、心の平安を追い求める。しかしホールドは豊富なので安心感ある高度感。爽快だった。そんな風に調子に乗っていると、悲劇が…。右の凹角の真っただ中で体が動かなくなったのだ。ロープが流れない。こんなところでピッチを切るなんて考えられない。…はずが、切ってしまった。凹角の中で、ハーケンとリンクカムにハンギングビレイの形。それでも1本のロープが流れず、太郎くんに支点を外しながら登ってきてもらう。。いま考えればクライムダウンすればよかったところ。そして継続で2P目の残りを登らせてもらう。すぐ上がったところが終了点だったらしいが、かなり迷う。みんな待たせてゴメン!
  3P目はマタローさんリード。雪稜をトラバースして岩を一段上がり、草付きにアックスを刺す。その上の岩場へあっという間に消えていく。見晴らしの良いテラスの小同心の頭にほぼ13時に到着。その後は横岳直下で再度ロープを。13時半に横岳山頂へ着いた。3人でがっちり握手。それから誰もいない硫黄岳を経由して、鉱泉へ。美濃戸口に着いたのは19時近くだった。
  ロープワーク、体力…思い出すとホント恥ずかしいくなる、課題ばかりの小同心クラック。クライマーへの道は遥かに遠いと実感。。でもみんなで企画して、リードもした山行は、本当に楽しかったデス。頼もしいメンバーたちにめっちゃ感謝。懲りずにまた一緒に行ってくださいw
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