例会山行 東黒沢~ウツボギ沢 [沢登り]
2024年8月3~4日 Lたもん、MK、Nao(記)、他2名
〈行程〉
8月2日(金)荻窪駅21:00集合~道の駅みなかみ(泊)
8月3日(土) 7:30 白毛門駐車場~7:44 入渓~8:16 ハナゲの滝~8:53 白毛門沢出会~11:00 偽の奥の二股~11:25 奥の二股~13:07 丸山乗越~14:07 ウツボキ沢~14:18 テント場(広河原)
8月4日(日) 6:08 テント場(広河原)~9:15 高巻き地点~ 9:33 ロープ使用した滝~11:00 トラバース藪漕ぎ~11:13 縦走路~12:19 白毛門~15:53 白毛門駐車場
〈記録〉
8月2日(金)21:00 荻窪駅集合 車は1台。たもんさんのご友人MiさんとMaさんを含め、たもんさん、MKさん、Naoの5名で荻窪駅を出発。「道の駅みなかみ」にて仮眠。
8月3日(土)晴れ 6:00起床、朝食・片付けを済ませ、道の駅を出発。白毛門駐車場に車を停め、身支度を整え、装備をたもんさんに確認してもらい行動開始。15分ほどで入渓ポイントに到着。
間もなくして「ハナゲの滝」が見えてきた。

ハナゲの滝

横の岩をくぐるように登りました
幅広くなだらかで大きな滝。その左側を登り、しばし休憩。
白毛門沢出会は右股を行く。ここからはきれいな沢歩き。日差しはあるが、水が涼しく思いのほか暑くない。時折浴びる滝の水が気持ちいい。勢いよく流れ落ちている滝も、乗り越えてみると穏やかで静かな沢になる。一筋の沢が地形で表情を変えていく様を遡上しながら見ていくのは楽しい。
私は何度か転び、登りにくい滝はたもんさんが待っていて、スリングや手で引き揚げてもらった。それでも、ジムでクライミングの練習をしておいて良かったと思う場面も多かった。歩くペースは私が遅くなってしまうため、MKさんが私の後を歩いてくれた。たもんさんとご友人お二人が先行し、私とMKさんを待ってくれるということを繰り返して進む。それでも遅いため、見かねたたもんさんが私の荷物から明日の朝食の食材を持ってくれた。ありがたい。
見上げると既に太陽が高く、青空が眩しい。丸山乗越まで来ると、あともう少し!
14時過ぎにようやく幕営予定地の広河原に到着。テントを張り、早々に全員で薪拾いに出かける。たもんさんが手際よく薪を切り、秘伝の方法で火をおこし、焚火タイムが始まりだ。手作りのおつまみにビールで乾杯!疲れた体に染み渡る。夕食は、Maさんが「チキンビリアニ」を作ってくれた。スパイシーでとても美味しかった。
お腹いっぱいになったので、マットを取り出しゴロンと横になる。沢の音と、風の音が心地いい。皆の楽しい会話が子守歌になってしばしお昼寝。なんて贅沢な時間の使い方なのだろう。何かから解放され、スーッと気持ちが軽くなった。楽しい時間はあっという間に過ぎ、酔いも回り、就寝。

東黒沢は滑らかな滝が多い
8月4日(日)晴れ→雨 4:00起床、朝食は私が担当。準備してきたのは「餅入りけんちんうどん」。お腹いっぱい食べ、テント撤収、片付けを済ませ、予定通り6時出発。
ウツボギ沢はたもんさんも初めてとの事。序盤は穏やかな沢歩き。分岐ではどっちに行くか皆で考え、冒険感が出てきた。少し大きな滝が現れた時、右から登るか、左側を高巻くか迷ったときに、たもんさんは滝を見上げ、沢が左から流れて落ちているので左側を登った方が沢に最短で到達できると判断した。巻くなら小さく巻く方がいいとの事。なるほど。
ただ、左側は斜度のきつい藪を登らないといけない。足場が草で滑るため、灌木をつかんで腕の力で自らを引き上げるしかないのだ。「無理!」と心の中で叫びながら、前を行くMaさんの登り方を必死で見る。足の長さが違うので参考にならないが、ちょっとした足がかりを見つけては出したことのない力を振り絞って登る。上腕三頭筋がパンパンである。なんとか登りきって沢に辿り着き、ホッとする。
しばらく歩いていると、今度は高さのある滝が見えてきた。ここはロープを出して滝の右側を登ることになった。一人ずつアッセンダーをつけて登る。私の番になり中間地点まで登ったところで足が滑って落ちてしまった。アッセンダーが効いて途中で止まったが、滝の方にふられてしまい、頭から水をかぶる。さあ、どうしよう。そうだ、MKさんから、滝の中にも足がかりがあるから、滝を登るのもありだよ!と教えてもらったことを思い出し、滝の中で足場を探した。あった!ぐっと蹴りみ、元のコースに戻る。アドバイスに感謝である。
分岐の度に沢が細くなり傾斜がきつくなる。尾根に近づいているようだ。登山道が左側にあることを確認し、トラバース藪漕ぎスタート。藪は背丈ほどの高さがある。藪漕ぎのコツは泳ぐように漕ぐの!とたもんさん。容赦なく跳ね返ってくるパワフルな藪をかきわけ、足が滑っていかないように踏ん張って前に進む。とても泳ぐようになんか進めない。15分間の藪漕ぎだったようだが、私にはとても長い時間に感じた。登山道に 出てきたときには体力をほぼ使い切っており、既に大腿四頭筋が筋肉痛になっているところへ藪漕ぎでもうパンパンである。転ばないように歩くのがやっとだった。
12時過ぎに白毛門の山頂に到着し、谷川の景色を堪能して記念撮影。長い下山の始まりだ。灼熱の太陽の中、尾根をゆっくりとくだる。最後は雨に降られたが、全員無事に白毛門駐車場に到着。土合駅で休憩し、温泉に入り、帰京。
〈感想・謝辞〉
初めての泊まり沢で、きれいな沢を歩き、表情豊かな滝を登り、初めての焚火に、河原でのテント泊。いろんな体験ができたのはとても有意義でした。下山した時は話もできないほど疲れていましたが、サポートを受けながらでもやり切ったという心地よい達成感はありました。技術も体力も見合わなかったにもかかわらず、受け入れ、サポートいただいたたもんさんとMKさんには本当に感謝します。チャレンジチャンスをいただき、ありがとうございました。

ウツボギ沢を登ります

稜線に近づくにつれ、勾配が急になってきます

笹薮は背丈ほどありました!