例会山行 妙義集中 [無雪期登山]
2024年11月16日(土)~17日(日)
Lたもん、KH、YO、す~じ、KO、TO、YT、いっしー、
ムネヒコ(記:11月16日)、Nao(記:11月17日)
<行程>
◆裏妙義 (たもん、Nao、KH、YT、ムネヒコ)
15日(金)荻窪駅集合〜旧国民宿舎(泊)
16日(土)旧国民宿舎〜丁須の頭〜三方境〜旧国民宿舎〜横の河原(泊)
◆表妙義 (たもん、Nao、KH、YO、ムネヒコ)
17日(日) 横の河原テン場~妙義神社~大の字~相馬岳~東岳~中之嶽神社登山口P〜温泉〜シャンゴ(イタリアン)〜帰京
◆相馬岳北陵 (YO、す~じ、いっしー)
15日(金)都内発〜旧国民宿舎(泊
16日(土)旧国民宿舎~相馬沢~仙人窟~相馬岳~相馬岳コース~旧国民宿舎
◆碓氷川本流 (KO、TO、いっしー)
17日(日)碓氷川本流遡行
<記録>その1(11月16日:ムネヒコ執筆)
※山行前週の11月7日(木)夜、たもんさん、Naoさんと、荻窪で事前打ち合わせ。妙義へのワクワク感が高まる。こういうのって、山岳会っぽくて楽しい。
11月15日(金)夜、荻窪駅に集合し、裏妙義の旧国民宿舎へ。暗闇の中、サーカスのテントを彷彿とさせる鮮やかな青色のジャンボテントで晩酌。
11月16日(土)、YOさん、す~じさん、いっしーさんは相馬岳北稜へ。私は、たもんさん、YTさん、Naoさん、KHさんと裏妙義へ。まずまずの天気の中、裏妙義のシンボルである丁須の頭を目指して、山深い妙義を登る。
1時間半ほどで、丁須の頭直下のテラスへ到着。見事なまでのハンマーヘッド。自然の造形の驚異。丁須の頭に登る前に、まずテラスで、懸垂下降ビギナーの私は、Naoさん、KHさんと共に、たもんさん、YTさんから、懸垂下降の指導を受ける。指導を一言も聞き漏らすまいと耳をダンボにする。
何度か懸垂の練習をしてから、いよいよ本番。たもんさんは登頂するメンバーの写真を撮るために向こうのピークへ。先に登ったYTさんが下ろしてくれたロープを結んで、いざ丁須の頭の頂へ。高所恐怖症の私は、下を見ると足がすくみそうなので、ただただ上を見て無我夢中で垂直の岩をよじ登る。やっとピークに着いたと思って下を見たら、あまりの高度感に足が震えた。
眼下には、紅葉の盛りの中、岩山が延々と連なる妙義の絶景。しかし、まるで生きた心地がしない。狭い丁須の頭の頂きに立って嬉しそうに小躍りしているNaoさんとKHさんの気が知れない。頭に最後の順番で登った私は、逃げ出すように、一番最初に下りることを志願した。懸垂下降を習いたてのわりには、落ち着いた気持ちで下降を始める。
人生初の懸垂、何か楽しい。登山をしていてよかった!ただ、すぐに、ハンマーヘッドの部分に差し掛かり、足がつかなくなる。どうするんだ、と思う間もなく、クルクルと緩やかに回転し始める。これが空中懸垂か!着地して、丁須の頭を通過したという充実感が湧いてくる。
丁須の頭の後も、小雨の降り始める中、チムニーを懸垂で下ったり、急な岩場をトラバースしたりと、裏妙義を満喫した。

丁須のテラスで懸垂下降の訓練

丁須の頭、登りました!

空中懸垂の何とも言えない浮遊感

岩場をトラバース
夕方に広い河原に移動し、薪を集めて焚火をしながら、お楽しみの宴会。たもんさんの鳥すき焼き鍋は、胸肉なのに、砂糖と塩を使ったブライン液の浸透圧による仕込みで、驚くほどジューシー!焚火で暖をとりながら、素晴らしい夕食と酒を囲み、賑やかに妙義の夜は更けていく。
(翌朝のNaoさん特製のホットサンドも、特筆すべき美味しさでした!)
<記録>その2(11月17日:Nao執筆)
【表妙義縦走】 妙義集中2日目は、5時頃にテントや車など、それぞれの寝床から起き出して撤収作業から始まる。
朝食担当はNao。リクエストがあり、メニューはホットサンド。まずはクッキング手順をデモンストレーション。手順ごとに役割を分担してもらい、2台のホットサンドクッカーを使って全員で朝食作り。段取りと手際が勝負! なかなかの連係プレーで楽しい朝食だった。7時にそれぞれのアクティビティに向けて出発。
【表妙義縦走】記録 Lたもん、YO、KH、ムネヒコ、Nao
※アクセス:車で幕営地(河原)から「道の駅(妙義山市営駐車場)」まで移動。車両が2台(たもん車、KH車)だったので、中之嶽神社の「県立妙義公園第1駐車場」に1台を停め、もう1台を道の駅に停めて、中之嶽神社に下山した後は車で道の駅に戻るプランとなった。
〈行程〉08:01 妙義山市営第2駐車場 出発(437m)~08:46 大の字(712m)~09:41 見晴(951m)~ 10:18 大のぞき(1010m)~ 11:13 天狗岳(1084m)~ 11:19 顔面岩(1083m)~12:02 相馬岳(1103m)~14:50 鷹戻し~15:45 二段ルンゼ~16:57 石門広場(857m)~17:12 石門入口(732m)~17:23 県立妙義公園第1駐車場(723m)
〈記録〉天気は晴れ。気温はこの時期にしては高め。 先頭はLたもんさん、Nao、ムネヒコさん、KHさん、YOさんの順に歩く。妙義神社の参道を通って長い階段を上り、神社脇の白雲山登山口より入山。大の字、奥の院を経て「見晴」に出る。色づいた山々を一望できる。
妙義は鎖場のネーミングが面白い。まずは「ビビリ岩」。足がかり手掛かりはあるものの右側が切れ落ちているため怖い。少し上がると今度は落ちたらおしまいのトラバース。安全のために壁面設置の鎖にカラビナをかけて進むことに。だが、途中でカラビナのかけ方が悪かったのか外せない。
まごまごしていると、後ろから応援の声が聞こえる。ありがたい。必死で外しクリア。
次に「背ビレ岩」。魚の背ビレのように細い岩場。私だけロープで繋いでもらい安心して通過。大のぞき、天狗岳を経て、妙義最高峰の相馬岳に到着。少し休憩して茨尾根に入り堀切を過ぎると登山道が険しくなってくる。鷹戻しに関する注意喚起のメッセージボードがいくつか立てられており緊張が増す。さらに、ここまでの行程で少し疲れがでてきており不安もあった。腕がプルプルなのだ。
とうとう、鷹戻しに到着。ここはロープを出してもらい、たもんさんがトップで登る。続いて登るのだが、岩がつるっとしていて、考えなしに足を置くと滑ってしまう。すかさず下からYOさんがスタンスはしっかり!とアドバイスあり。一度、深呼吸して気持ちを落ち着かせ、足の置き場に注意しながら登る。鎖場は大きく3つのパートに分かれており、上まで行くとトラバース。ここまでくると安心。全員、鷹戻しをクリアしてホッとし、先の展望のいい場所で休憩。ここからの眺めは最高だった。
さて、次の難関は2段ルンゼ。上からはせり出している岩があって着地点が見えない。鎖はついているが、懸垂下降で降りることになった。前日の練習もあり、安全に下降することができた。
予定では中之岳を経て中之嶽神社に下山することになっていたが、分岐を石門に降るルートに入ってしまった。ところが、それがショートカットで下山できるコースと分かり、日の入りが迫ってきていることもあって結果オーライということで、そのまま進むことになった。一般道までたどり着いたころに日が暮れ、最後はヘッデン下山となった。
石門入口から駐車場までは車道歩き。駐車場にはKH車を停めていたので、道の駅まで歩かずに済んだ。もみじの湯で汗を流し、ここでKHさんとお別れ。夕食後、帰京。

ビビリ岩を登る

鷹戻し

背ビレ岩を登る

鷹戻し最後のトラバース

二段ルンゼを懸垂下降
〈感想〉
出発前に「今日は次から次へとアトラクションが出てくるよ~」と笑顔のたもんさん。アトラクション…確かに! アップダウンの繰り返しと鎖場のオンパレード。鎖がないと進めない足場の不安定なトラバース。両サイド切れ落ちている超ヤセ尾根、気の抜けない激降りなど、緊張しまくりの行程。
何度か立ちはだかる小ピークに体力を奪われ、疲れがピークに達するころ、鷹戻しと二段ルンゼのお出まし。地図やYoutubeで予習はしていたが、実際、歩いてみると鎖場の壁の高さに圧倒される場面や踏み外したら奈落の底に落ちてしまうようなところに直面し、妙義の奥深さを感じた。
最高峰の相馬岳でも1103mとそう高い山ではないが、標高だけではない険しさと厳しさが妙義にはあった。ただ、崖の上は何も遮るものがなく景色は最高。紅葉の妙義を満喫した。

中之嶽神社