奥鬼怒 三沢支流 奥熊穴沢(仮) 『熊』初登

日付:2021年1月30日-1月31日
メンバー:太郎(記)、HG

2016年~2017年で三沢大滝の右左を登ったあと、しばらく深沢の探索に集中していたので遅れてしまいましたが、三沢大滝のアプローチ中にチラっと見えていた氷瀑が気がかりでした。
深沢の下タケ第二大滝を登り終えたあと、上タケは黒須氏が踏査を続けているようなので、4年ぶりに三沢を訪れました。
そしてこの滝『熊』の全容を知ることができました。次に繋がるおまけのお土産付きで。

さて、大滝左右のときは左岸尾根をアプローチしたけれど、3度目となるともう少し地域研究しようということで沢アプローチとする。
沢アプローチ特有の積雪ゴーロ地獄や数回の飛び石渡渉の苦労はあるものの、登り返しや水確保の労力がいらない分、総合すると沢アプローチが楽だと思った。

8:30頃 開運橋発

工事林道はちょっと登るけど積雪ゴーロを歩くより早い。林道はそのまま沢を横切って上ッ原へ登っていく

こんなアプローチ

数回渡渉あり。チェーンスパイクは必須。

分かっちゃいたけど積雪ゴーロの行進はどエライ疲れる

BP地とする熊穴沢出合

BP地

14:30頃 熊穴沢出合着
翌日のために奥熊穴沢(仮)出合までトレースをつけに行く。
本命の氷は木々の隙間からチラリとしか見えないけれど、初めて観察したときより発達してそうで良かった。

出合から眺める。肉眼だともう少し青い氷が見える。

焚き火はいつでも盛大に!

■登攀
大滝まで行かない心の余裕(油断)で寝坊して6時出発
奥熊穴沢に入り近づくにつれて目的の氷爆がみるみる大きくなっていき、緊張が高まる。
出合からは見えなかった前衛滝も見える。

本命『熊』と前衛滝

更に左岸の小沢を見上げるとまた別の氷爆の頭が見えているではないか。
食べきれない食事を前にしているようだった。

■前衛滝の登攀(HG)
傾斜は強くないもののピッチスケールは40m。意外と大きな滝だった。落ち口先の灌木で終了。もちろん残置物はない。

前衛滝を登る東山

前衛滝を登り終えると全容が露わになる。
なんと驚き、前衛滝の上が二俣であり隣に40mほどの多段の滝が立っていた。

尾根に隠れていた右俣の滝

さらに目的の滝、前衛滝から見えていたのは上部の一部であり、その下は深くえぐれて30mほどのベルグラのスカートが作られていた。

上部バーチカルと下部ベルグラ

■『熊』1P目:HG
見た目以上の甘いベルグラだった。
取り付きから15mは本当に場所を選んで赤スクリューを決めるとか、黄スクリューを途中まで決めるとかの状態。振り返れば精神的にここが一番手に汗握るセクションであった。

1P目を登る東山。赤、黃スクリューの固め打ち。 しかしとてもフォールは耐えられない。

■『熊』2P目:太郎
技術的核心であることは間違いなくバーチカルセクションである。
凹角に突っ込む気マンマンで出発するが、出だしからツララの集合体で悲鳴を上げる。
テンション繰り返しながらなんとか凹角に突入して登り切る。
右岸の灌木で終了。単純に傾斜の点で三沢大滝よりはるかに難しかった。
フォローもザックを背負っての登攀は難しいとのことで荷物をビレイ点に留めて空身で登ってきた。

2P目リード中の猪股。ツララをヒーヒー叩き落しながら前進した。

フォローを迎える。ヒーヒー登ってくる。

下降は懸垂以外に無い。右岸灌木に細引き巻いて下降する。下降中、巨大なツララを落としてしまい、ツララの真下に留められていたザックに直撃。無惨に引き裂かれてしまった。

真ん中の大きなツララが折れてザックに直撃

中のHGのスタッフバックも破れた

60mロープ一発で着地することができたことから、落差は50m~55mと言ったところ。

2人共無事に取り付きに降り立ち時刻は13:00、時間的には隣の多段の滝も登れそうだったが、撤収/下山に4時間程見込むと、前情報の無い登攀と下降するには遅いと判断してて撤収することにする。

これから長い長い下山か・・・・

14:10熊穴沢出合BP地着、一休みして14:30下山開始~白目剥きながら積雪ゴーロを下り、17:20三沢橋着。帰京。

■振り返り
苦労してここまできて圧倒的スケールの三沢大滝登らずにこの滝を登ろうと思えるかは微妙である。
しかし技術的にはこっちのほうが遥かに難しいので、隣の滝と併せて再訪目的としては良い課題だと思った。
間を置かずに隣の『子熊』も登りに行かなければ・・・。→2022年1月に猪股、渡邉にて『子熊』と『ハンター』回収完了

 

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